春に退職なさった、ふじみ野市のお客様より、詩と鮎の絵の手拭いのご注文を頂きました。鮎は清流のコケを主食にしていて、本体はもちろん、そこにいると水の匂いまで、新鮮な香りが判るといわれます。昔より別名香魚と書かれています。
周囲に同類が来るといきなり興奮して体当たりして、怒るとえらの後ろに黄色いマークが出るそうです。その習性を利用して共釣りが有名です。また、石につくコケを歯で食べると、独特のスジの跡がつきます。
長い竿で川に入って、日光を反射して光り輝く鮎を釣り上げるシーンは春の風物詩ですね。
詩、デザイン、色指定、レイアウトなど全てお客様がご自分で描かれました。ご期待に沿えるよう、特岡生地、型を二枚使った細川、色のぼかしが入った入魂作です。
第一次ヨーロッパ大戦が始まる頃、英国デボンの貧しい農家の主人が、何を迷ったのか、農耕に適さない、サラブレッドを買ってしまったことから、物語が始まります。犬が主役のドラマはたくさん見てきましたが、馬は初めてです。名馬ジョーイは息子アルバートと共に楽しい生活を送り、共に成長していくが、ある日徴用され大陸に渡り、
騎馬隊英国士官が倒れ、ドイツ軍に引き取られ、それこそ馬車馬のように働かされます。同僚?」の黒馬と共に活躍しますが、黒は病に倒れ、ジョーイも終戦間じかに射殺されそうになるところ、アルバートと奇跡的に対面し共に故郷に帰ることが出来ました。
馬はヨーロッパとアジアの一部で家畜として長い歴史を人類と共に過ごしているのですね。日本人は馬に乗る人が少ないけれど、昔ヨセミテで公園内の乗馬ツアーに参加したら、アメリカ人は子供もぜんぜん気軽に馬を操るので驚きました。私は振り落とされないように必死で2時間くらい周りを見る余裕も無く鞍をつかんでいました。「アポカリプト」でもマヤに上陸したスペイン人は銃と馬を持っていたということです。南北アメリカのネイティブは当時馬を飼育していなかったのです。
スピルバーグ監督は「プライベートライアン」ではDデイの血だらけの迫真の戦争映画を撮ったけれど、今回は戦争の恐ろしさは分かるけれど、子供も観る事が出来るように血は一切見せません。それにしてもディズニーの動物ものには泣かされますね。
「フェルメールからのラブレター展」を渋谷文化村に観に行きました。
17世紀のオランダでフェルメールをはじめ、同時代の同じような作風の画家が、全て手紙を読んだり、描いたりしているテーマの絵を30点くらい出展されています。
17世紀のヨーロッパといえば、石造りの家で、電気は無く、窓も小さい屋内は、さぞ暗かったと思いますが、日照やランプの灯の明かりを受けた被写体の陰影は、別珍のつや、絹の光沢、髪の毛のほつれ、顔のつや、表情が生き生きと再現されます。写真が無い時代に、写真以上に遠近感、デフォルメされた絵は、これを買って所有するパトロンに大きな満足を与えたことに違いありません。
オランダ商人が持ち込んだ絵画は、18.19世紀の浮世絵画作家に、それまでの日本画に無かった、陰影で奥行きを現すインスピレーションを与えたとも、葛飾北斎のドラマで言っていました。
それにしても、入館料1.500円と音声ガイド500円二人で4.000円。あんまり高過ぎじゃないでしょうか? www.somecco.co.jp
練馬神輿担ぎ連の「貫神會」様より半纏のご注文をいただきました。井桁に貫神の赤枠がとてもきれいな紋です。最近は身長190cm、体重100kg以上の大きな人がいらっしゃる会がよくあります。酉の市の人も大きかったけれど、今回の戸水様もBIGです。160cmくらいの人と同じ型紙で染めることが難しくなってきました。
写真中央の親方は、千社札フリークで、日本中の神社仏閣を参拝して、お札を貼っている(納札)そうです。千社札は古典芸術としてのジャンルが確立し、浮世絵を刷るのと同じ紙、顔料で昔通りの手法「木版画」で刷って、それを各自工夫した貼り道具?で高い処に貼ります。室町時代に木札に始まり、江戸時代から続く粋でおしゃれな遊びですね。
ジャズの隔週配布本でマイルスの「ディアオールドストックホルム」 が静かでいい曲だなと思っていたら、イントロでいきなりレッドツェペリンの「移民の歌」が吼えた。歌詞はヴァイキングの歌らしい。北欧は清潔で静かな国なんて勝手に思っていましたがサッカー、テニスなど超強いタフな国でした。全編画面が灰色のスエーデンの冬景色のなかでの映画です。朝だか夕方だか分からない「トワイライト」もこんな雰囲気でした。
「ドラゴンタトゥーの女」007の女版かと思える、ちょっと狂気の入った飛んでるリスベット。初めは貧相な危なそうな女と思っていたら、やられた落とし前をつけたあたりから、ITスキルと度胸でだんだん応援したくなってきます。二輪のテクニックもかっこいいし、最後はちょっと純真なところもみせて、絶対アカデミー賞獲りますよねー。ミレニアム3部作なので早くも次が待ち遠しいです。こんなに面白い映画なら、先に本を読んでおけばよかったと悔やまれます。作者のスティーグラーソンはとても誠実で社会正義を憂いた人だったらしいけれど、残念です。
世田谷区松原2丁目 明治大学前にある漢方堂鍼灸院です。昭和46年開業ということですから今年で40年も営業している信頼できる医院です。この度手拭いの後注文を頂きました。春らしい桜の花びらの舞い散るなか
漢方堂社屋をスケッチした絵と、代表の山口院長の決意が書かれています。http://www.asahi-net.or.jp/~fb9h-ymgc/index.html
新聞の評論で気になり、関東ではここだけ上映の渋谷文化村に行ってきました。上品な昔風の映画館です。隣では「運命の子」を上映していました。イタリア北部のミラノは、洗練された都市で、南部の情熱と、喧騒からは遠く隔たり、空気が冷たく薄そうです。
映画は、織物工場を経営するハイソなレッキ家は新社長タンクレディ?(ドリンクかと思ったら男性名)がアメリカ資本に身売りしそうな中、妻でロシア出身のエンマさえ自分勝手な不倫をしなければ円満に収まる一家を、不安定にしていく過程を美しく表現しています。長男は母の不倫相手とホモっぽいし、末娘はレズで、でも誰もそんなに気にしていないところがクールでおしゃれな一家です。エンマが、若い男と出会い、抑圧された日常から開放され、情熱的な自分に覚醒するというハッピー?なロマンチックな映画なのか、四の五のモラルを考えさせない美しい映像で一気に見せます。エンディングはなにやら良くわからない幻想的な絵でした。
3D吹替え版で見ました。原作は1959年ベルギーで新聞連載の漫画ですが、この映画はどこからアニメだか実写だか錯乱するほど新感覚のドラマでした。モーションキャプチャーという技術で、人間の動きを点で追跡しているというらしいですが、「猿の惑星ジェネシス」でチンパンジーの役?の俳優がタンタンとして動いたとのことです。
ガラスに映る顔、影、背景の町、空などアニメなのか?スピルバークの映画が最近観ないと思っていたら、こんなにすごい映画を作っていたとは。冒険につぐ冒険の連続で、気を緩める所が一度も無く2時間以上ぶっ通しで疲れます。犬のスノウィーは、感情を耳と尾によく出していて、仕草が、多分家の飼い犬のワイヤーフォックステリアと同じ種類だと思います。映写技術の進歩に、また今回も驚かされました。今年後半は映画の当り年かも。