お祭りイベントでお神輿が出ると、担ぎ手はみんなそろいの衣装を着ていますよね。おそろいの半纏・法被はお祭りに参加する資格があるという証明書の役割を持っています。初めてお祭りに参加する方のために「お祭りの準備」についてご紹介します。ぜひご参考になさってください!
お祭りイベントの最盛期、夏から秋にかけては日本の全国各地でお神輿が街々を渡御しますが、お神輿の担ぎ手には「制服」がありますよね。小さなお祭りでは私服の担ぎ手を受け入れるところもあるようですが、日本を代表する「三社祭」や「鳥越祭」「神田祭り」のように長い伝統と格式を持つお祭りに参加するのであれば、事前準備が欠かせません。紋の半纏はいつでも自由に入手できますが、祭り半纏については通常の取り扱いがないからです。
お祭りに参加するなら知っておきたい! 事前に準備すべきもの
お祭りイベントの制服、祭り半纏は、そのお祭りに参加する正式な資格を持っていることを示す重要な身分証明なのです。そのためお祭りの主催者や町会の役員、管理者に参加の意思を表明して、貸し出し、あるいは販売してもらいます。ただし、「制服」としてはさらに付属のアイテム――ダボシャツ、股引、地下足袋を用意する必要があります。お神輿を担ぐのに土足は厳禁。かといってはだしや下駄で臨むわけには行きませんから、これらのアイテムをそろえるのはマナーだと思ってください。
新たにお祭りに参加したい人はどうすればいいのか
お祭りでお神輿の担ぎ手に加わるには資格があるということですが、それでは新たに参加したいという場合はどうすればいいのでしょうか?
■新たにその地域に引っ越した場合
隣近所や地域の世話人に、町会のこと、お祭りのことを尋ねてみましょう。制服となる半纏、場合によっては股引やまわしにまでアイテムの指定があるので、町会の責任者に紹介してもらって手続きを行います。
■その地域に引っ越したわけではないけど参加したい場合
お祭りを主催する地域の人に相談して半纏などの「制服」の貸与手続きを頼むか、その地元町会に相談してみましょう。格式あるお祭りでは参加に制限を設けている場合もあるので、興味を持ったお祭りがどのようなものなのか、事前にある程度調べてから打診してくださいね。
関西のお祭りでは「法被」を用いることもある
関東のお祭りに際して自前で用意しておきたい最低限のものは以下のラインナップです。
・鯉口シャツ
・腹掛け
・股引(半股引)
・地下足袋
・ダボシャツ
・ダボズボン
半纏と回し、ボトムまで貸与形式のお祭りが多いので、一般的には自前のアイテムはこれらでまず事足りるはず。ちなみに、お祭りで着用するのは通常「半纏」ですが、関西では胸紐と襟の折り返しがある「法被」を用いるところもあるのだとか。いずれにしろ制服としての半纏・法被は個人では購入できないようになっているので、先達にきちんと問い合わせるようにしてくださいね。