「霰(あられ)」とは、空から舞い落ちる、細かい氷の粒のこと。 気温が0度近くなり、雪が氷に変わり「霰(あられ)」となります。
雨と雪が交じって降る重みのある「霙(みぞれ)」や、粒の大きな「雹(ひょう)」と違って、細かくパラパラと美しく空を舞い、かすかな音をたてて地面に飛び跳ねるのが「霰(あられ)」。「大小あられ」文様は、江戸時代の薩摩島津藩の定め柄でした。 昨年の大河ドラマ「篤姫」で、高橋英樹さん演じる島津斉彬や、瑛太さん演じる小松帯刀が江戸城に上がり将軍様にお目通りを許された際に身にまとっていた「裃(かみしも)」の柄が「大小あられ」文様でした。 「大小あられ」は、江戸小紋の文様の中でも人気の高い文様のひとつです。
「鮫(さめ)」「行儀(ぎょうぎ)」「通し(とおし)」の江戸小紋三役に、「縞(万筋)」「大小あられ」を加えて江戸小紋五役といいます。 三役、五役の文様は紋を入れることで略礼装とすることができる「格」のある文様です。
今成町の栗原土建様の手拭いは、この大小あられ柄をベースに纏の標識部【陀志】(だし)の田とあるのは「よ組」の担当地区であり、大岡越前守が授けたと言われています。下には千社札に今成栗原あしらった粋な組み合わせです。