2001年「ブラックホーク・ダウン」でソマリア民衆にヘリコプターを撃墜され返り討ちされたアメリカが汚名挽回を図ったかのような、ネイヴィー協賛の「キャプテン・フィリップス」。マースク(MAERSK)は世界一のノルウエーの海運会社で白いコンテナは日本でもおなじみです。船の名前はマースク・アラバマとアメリカ船籍で、アメリカ市民のトム・ハンクスはソマリアの貧しい海賊にシージャックされ処刑寸前ネイヴィーシールズによって救出されます。体格の良いフィリップスと対照的に、ソマリアの海賊は本当に貧しそうで、みな痩せ細っていて、Tシャツ一枚、ビーサンか裸足で目だけけが輝いていて俳優なのか本物の海賊なのか、後には引けない緊迫感が出過ぎて素人には分かりません。フィリップスもただただ気の短い海賊に振り回され見ているこっちも気が気で無くて疲れます。なんだかんだといっても世界最強のアメリカ機動部隊が出てくれば全て解決できるという感じで単純なのだけど、うらやましい様な国威高揚物の娯楽作品でした。きっとアカデミー賞ノミネートになると思いますが、主演はソマリア海賊俳優ならいいなと思います。