小野不由美の5巻組「屍鬼」を読んでいて、、毎回表紙装画を見ていて、不安な不吉な感じを持っていて、小説にぴったりのイラストだなと思っていました。そういえば宮部みゆきの「模倣犯」も長編でしたが、毎日見ていた表紙画にも同じ印象を持ったことを思い出し、誰が描いているのだろうと調べ寺たら、藤田新策というイラストレーターでした。装画,挿絵の世界では超メジャーで、スティーブン・キング、ダニエル・キースの表紙を飾っていて、描いた絵は1000冊を超えているというから驚きです。本屋でミステリーの本を探していると、なんとなく怖いもの見たさの不安感を持って、背表紙のディティールなど見てしまうことは、いままで何度もあったはず。
1956年静岡県生まれ、武蔵美出身、1989年スティーブン・キング「ペットセメタリー」(映画にもなりました)から装画活動が始まりとのことです。
絵はたいてい物語の一場面を描いているのだが、何層にも絵具を重ね、遠くまで見渡せるのに、その現場で起きていることはわざと見せない、日が暮れるのか、朝になるのか判らない薄暮に、音の聞こえない寂寥感が滲みます。ドラマ「ツインピークス」「Xファイル」をはじめて見たときのテーマ曲が耳を離れないアレです。