彼は英雄か、それとも終身刑の犯罪者か?というサブタイトルの乗り物パニック冒険物かと思っていました。フロリダ州オーランド発アトランタ行きのジェッ旅客機が突然の低気圧とエンジンの故障で、急降下のまま墜落しそうになるが、ベテラン機長ウイトカーの天才的な操縦と機転で背面飛行で切り抜け、パブティスト協会の尖塔を破壊しながらも草原に不時着させる。ウイトカーはいわゆるアル中で、家族にも愛想をつかれ、酒のみか覚せい剤も日常的に吸う危ない機長であった。
酩酊して倒れるまで酒を飲み、はっきりするために覚せい剤をすうというマッチポンプな日常、仕事も人生も失うことが判っているのに自分ではどちらもやめることが出来ないという、破滅型な人生、しかし大なり小なりジレンマを抱える私たちと同じような普通の人だ。
教会の尖塔を壊すということが人生の何かの比喩のように感じられ、嘘で固めて逃げt遂せるのに、何かに導かれ最後に自分から罪を認めるという、破滅した後に平安を得ることが出来るということが、先月見たライフオブパイにも似たスピリチュアルなストーリーでした。