大鹿村騒動記

339117view001.jpg 「おおしかむら」読みます。まあ普通に読めばよいのですが。長野県重要無形民俗文化財(きっと)の素人歌舞伎公演を含む5日間?の淡々とした喜劇です。タイトルからして騒動記としていますがドタバタコメディでなく小説を読んでいる感じです。昔パルコで松田優作と彼がエレベーターから降りたときに目撃しました。今ならハビエルバルデムの感じです。原田芳雄が企画したそうで、若い時ならもっと危ない犯罪中年役をやったと思いますが、70になっても相変わらず元気なチョイ悪オヤジ感が出ていました。ほかの俳優も日本映画に欠かせない男女が、原田芳雄が最後の映画になると分かっていて出演したのかなと感じました。
 各人がトラブルに巻き込まれながら、転げ落ちながら?、しかし他人のせいにせず、自分で受け止め咀嚼しながら、歌舞伎開演に向かってみんなが突き進む大団円、このような展開って、洋の東西を問わず喜劇の王道なのかと思い知りました。特に日本映画に向いているのでしょうか?若い俳優が苦しみながら最後に成功する爽やかサクセスものももちろんいいですが、これから高齢者が増えていく日本で、生きていくことが悲劇でなく、喜劇に感じられるこんな映画に期待します。

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