お盆休みということもあり、南古谷のユナイテッドシネマ八分の入りです。「理由なき反抗」のような父と子供の確執物語と思っていましたが、せりふが少なく、子供の成長ドキュメンタリーのようなドラマでした。随所に重厚な音楽とともに、「2001年宇宙の旅」のように、天地創造、来世、意識のフラッシュバックが挿入されます。
俳優すべてがとても自然で、自分(私)の子供時代の日常を、実に淡々と、しかし大量な感情を、愛情、憎しみを観ればわかるように、うまい演技で表現します。人間が誕生以来受け継がれてきた精神の輪廻再生を聖書のようにわかり易く見せる映画でした。アメリカでは教会に毎週行く人が少なくなっているようです。食事の際のお祈りもしないのでしょうか?最近では意義も、風習も薄なってきたお盆の伝統を思い出させる、この時期にぴったりのお勧め作品です。
2011年8月アーカイブ
ツリーオブライフ
somecco (2011年8月15日 16:27)
大鹿村騒動記
somecco (2011年8月 1日 21:54)
「おおしかむら」読みます。まあ普通に読めばよいのですが。長野県重要無形民俗文化財(きっと)の素人歌舞伎公演を含む5日間?の淡々とした喜劇です。タイトルからして騒動記としていますがドタバタコメディでなく小説を読んでいる感じです。昔パルコで松田優作と彼がエレベーターから降りたときに目撃しました。今ならハビエルバルデムの感じです。原田芳雄が企画したそうで、若い時ならもっと危ない犯罪中年役をやったと思いますが、70になっても相変わらず元気なチョイ悪オヤジ感が出ていました。ほかの俳優も日本映画に欠かせない男女が、原田芳雄が最後の映画になると分かっていて出演したのかなと感じました。
各人がトラブルに巻き込まれながら、転げ落ちながら?、しかし他人のせいにせず、自分で受け止め咀嚼しながら、歌舞伎開演に向かってみんなが突き進む大団円、このような展開って、洋の東西を問わず喜劇の王道なのかと思い知りました。特に日本映画に向いているのでしょうか?若い俳優が苦しみながら最後に成功する爽やかサクセスものももちろんいいですが、これから高齢者が増えていく日本で、生きていくことが悲劇でなく、喜劇に感じられるこんな映画に期待します。
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