一月号のナショナルジオグラフィックに富士山特集が載っています。中でも池澤夏樹氏のエッセイ「スターとの正しい付き合いかた」が秀逸でした。要約を。
富士山は幸運続きの山だ。ほぼ完全なシンメトリーで、誰でも図形化出来る。東海道に面して多くの人の目に触れ、周囲に邪魔になる山がない独立峰である。日本で二番目、三番目の山はアルプス山脈の中で、比較することが出来ない。また、日本の中央に位置しどこからもよく見えるので無意識に日本国の象徴として受けいられている。
遠いところから、このスターが他のスター(広がる空であり、雲の変化、山を包む光)と戯れるのを憧れの視線で見る富士山は、上から降る光とからみあって無数の変貌を一日の中で、一年の季節の巡りの中で見せてくれる、日本列島でもっとも豪奢な風景劇場である。富士山は人間の見ていることを意識していない。そこのところが正にスターなのだ。
私たちは富士山が見えると何故か幸運だなと思ったりします。私も頂上まで一度は登ってみたいと思います。
富士山
somecco (2010年3月 3日 23:12)
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